地域医療連携室

(最終更新日:2023/12/6)

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今月( 12 月)の連携ニュース

外科・消化器外科
ドクターメッセージ
消化器癌に対する集学的治療取り組み
複数の治療法を組み合わせることで、
より高い治療効果を目指しています
外科・消化器外科 科長
  にしがみ こうへい  
西上 耕平

広島大学 2001年卒 
【認定医など】
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会専門医
日本消化器外科学会消化器
 がん外科治療認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
外科・消化器外科のご紹介

外科・消化器外科では、悪性腫瘍に対する手術治療の他に、手術後の再発予防や再発癌に対する化学療法を中心とした癌治療を行っております。その他胆石、ヘルニア、虫垂炎、消化管穿孔、腸閉塞などの腹部の救急疾患も扱っております。手術は患者さんの負担を軽減するために腹腔鏡手術を取り入れており、現在は消化器外科手術の80%を腹腔鏡で行っております。またダヴィンチXiが導入されたことに伴い、当科でもダヴィンチを用いた直腸癌・結腸癌手術を施行しております。

癌治療の取り組み

現代においても、多くの癌種に対する根治的治療の第一選択は手術加療であり、当科でもさまざまな癌に対して手術加療を行っております。しかし、特に進行癌においては手術単独加療では十分な治療成績が得られない癌種もあり、術前術後の化学療法ならびに放射線治療を組み合わせた集学的治療によってさらに治療成績を向上しようとする試みが増えてきております。とくに薬物治療に関しては新規の抗癌剤に加え、分子標的薬、免疫治療薬の出現により、ますます治療法の開発が進んでおります。
当院では、2014 年にがん診療センターに化学療法室、放射線治療装置を導入し、当科においても積極的に同センターを活用し消化器内科医師との合同カンファレンス、連携のもと集学的治療を行っております。がん診療センターにはさまざまな施設を要し、副作用を伴う癌治療ではありますが、より快適に患者様に癌治療を受けていただける環境が整っております。
今回は、当科での術前術後の化学療法、放射線治療の取り組みをご紹介させていただきます。

 

化学療法

術前術後化学療法

膵癌;手術加療が根治の望める唯一の治療法ではありますが、他の消化器癌に比べ予後がきわめて不良な癌であり、以前は術後補助療法の開発が積極的に行われ、Gemcitabine、TS-1、mFOLFIRINOX療法などが行われておりますが、近年では、GS療法(Gemcitabine+TS-1)による術前化学療法の優越性が報告され術前化学療法が標準治療戦略として位置づけられるようになっており、当院でも多数の症例で施行しております。今後は、術前術後化学療法の組み合わせによりさらなる予後の向上が期待されます。

胃癌、大腸癌;術前化学療法はごく一部の進行癌にのみしか適応がありませんが、手術標本にてリンパ節転移有するような進行癌に対しては、術後補助療法が標準治療として多数施行されております。

 

Conversion surgery

他臓器転移を有するような進行消化器癌(StageⅣ)に対しては、根治切除は不能で標準治療として化学療法がおこなわれることが一般的であります。しかし、近年の抗癌剤加療を含む薬物治療の進歩により、薬物治療の著効例が散見されるようになり、薬物治療後に切除可能と判断され根治を目指した手術を行うConversion Surgeryの報告が増えてきております。とくに大腸癌肝転移においては、大腸癌に対するFOLFOXやFOLFIRIなどの新規抗癌剤ならびに分子標的薬の出現で著効を示す症例が認められるようになり、Conversion Surgeryの報告が多くなってきております。切除のタイミングの難しさ、切除後の再発も多いなど、まだ課題も多い治療ではありますが、Conversion Surgeryにより著明な予後の改善という恩恵を受けられる患者さんは少なからず存在すると考えられております。

放射線化学療法

直腸癌;欧米においては術前の放射線化学療法(CRT)が標準治療となっておりますが、局所コントロールに関しはエビデンスがありますが、予後には貢献しないこともあり本邦においては現時点で一般的な治療とはなっていないのが現状です。ただ、他臓器浸潤を疑うような局所進行直腸癌においては積極的に導入しております。腫瘍縮小により、十分な切除マージンが得られるほか、浸潤他臓器の温存が得られる場合もあります。

以上のように、当科ではさまざまな癌腫に対し手術治療を中心とした集学的治療を行っております。癌治療は、副作用を伴い苦痛も多い治療とはなりますが、当院のがん診療センターのさまざまな設備を使用することにより、できるだけ快適に治療を行い、今後も西胆振管内のがん患者さんに貢献していければと考えております

 

N E W S 1 放射線・画像診断室 栃尾技師大熊技師
西胆振地区初核医学専門技師に認定

この度、当院放射線・画像診断室の栃尾 淳一技師と大熊 優司技師が日本核医学専門技師認定機構の試験に合格し、西胆振で初の核医学専門技師の認定を受けました
核医学(RI)検査は、特定の臓器や組織などに集中しやすい性質の放射性医薬品を注射し、放出されるガンマ線をガンマカメラで画像化して体内の様子を調べる検査です。核医学検査で使用する放射性医薬品の種類によりSPECT検査とPET検査に分かれ、SPECT装置は主に狭心症などの循環器疾患や骨転移、認知症診断に、PET-CT装置は悪性腫瘍の進行状態や再発診断などに利用されます。臓器や組織の形状だけでなく、機能や代謝状態などを評価することができ、病変の早期発見につながる可能性があります。当院では専門性を活かし、放射線量の最適化を心がけ、より安全で質の高い検査を心がけていますので、RI検査やPET-CT検査はぜひ当院へご依頼ください

 

N E W S 2 入院患者さんとの面会が予約制となります

当院では、2023年5月8日(月)より入院患者さんへの対面による面会を再開しましたが、12月4日(月)より面会を事前予約制とさせていただきます。予約方法等、詳細は当院ホームページに掲載しています。(オンライン面会は、これまで通り継続します)
なお、今後の感染状況に応じて、再度対面による面会を制限または中止する場合がございますので、あらかじめご了承願います。

 

連携実績

2023年度 紹介・逆紹介・受託検査件数(直近3年間)

 

2023年度 紹介・逆紹介・受託検査件数(診療科別)

 

紹介予約について

紹介患者さんの外来診療予約について

当院では、地域医療連携推進の一層の実効を図るため、
紹介患者さんのFAXによる「受診予約・検査予約」を行っています。

予約方法

① 「受診予約申込票(診療情報提供書)」、「検査予約依頼票」のFAX送信をお願いします。
※当院専用の受診申込票がございますが、紹介元医療機関さまで
 ご使用になられている様式でも予約できます。
 診療情報提供書には氏名、フリガナ、生年月日、性別、住所、電話番号、
 受診希望日、保険情報を明記していただきますようお願いいたします。
※当院専用の受診予約申込票・検査予約依頼票は、当院ホームページの
「診療科・部門・センター」/「地域医療連携室」/「紹介予約について」からダウンロードできます。

② 折り返し「受診予約受付票」、「検査予約受付票」をFAX送信いたします。
※ご希望の日時で予約をお取出来ない場合や、返答にお時間がかかる場合にはご連絡いたします。

③ 患者さんには「受診予約票(受診者用)」、「検査予約票(受診者用)」をお渡しいただき、
 受診日・検査日に当院受付へ提示くださるようお伝えください。

 お問い合わせ先 地域医療連携室

専用FAX 0143-47-4305

直通TEL 0143-47-4304

夜間・休日の救急対応につきましては下記専用ダイヤルまでお願いします。
救急専用ダイヤル 0143-47-0990

 

 「受診予約申込票」「各種検査予約依頼票」がダウンロードできます

受診予約申込票  PDF:228KB Excel:37KB
各種検査予約依頼票  PDF:204KB Excel:62KB
造影CT・MRI検査依頼票  PDF:177KB Excel:59KB
経食道超音波・トレッドミル検査依頼票  PDF:151KB Excel:54KB
消化器内視鏡検査依頼票 PDF:145KB Excel : 55KB
胃内視鏡説明書・同意書  PDF : 158KB Word : 18KB
大腸内視鏡説明書・同意書  PDF : 144KB Word : 19KB

 

「PET-CT検査依頼票」「PET-CT検査の注意事項等」がダウンロードできます

PET-CT検査依頼票 PDF:169KB Excel:59KB
検査の流れ及び注意事項等     PDF:733KB

 

地域医療連携室のご案内

地域医療連携室では、地域の先生方と当院の連携窓口として、
主に前方連携に関する業務を担当しております。
具体的には、ご紹介いただく患者さんがスムーズに受診できるよう事前調整を行う
「事前外来予約」や、「受託検査予約」、「セカンドオピニオン」に関してのご相談、
ご予約なども行っております。

<業務の内容>
1.外来診療の事前手続き
2.放射線科・内視鏡室・臨床検査科等への検査予約
3.症状の安定した患者さんを地域の先生に紹介(逆紹介)
4.セカンドオピニオンの相談・予約窓口
5.地域医療ネットワーク『スワンネット』申込み窓口 (スワンネット北海道について)

 

受付時間 平日 9:00~17:00
TEL直通 0143-47-4304
FAX①専用 0143-47-4305
FAX②専用 0143-48-2129
担当 笹井、篠川、笠井、鈴木、小森