脳卒中について

脳卒中について

脳卒中は大きく分けると 脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血に分類されます。脳卒中は昭和26年から昭和55年までは死因の第1位でした。しかし、医療の進歩とともに脳卒中の死因順位は低下し、現在は死因の第1位はがん、以後心疾患、老衰となり、脳卒中は第4位です。ところが、要介護になる原因としては第1位の認知症に続いて脳卒中は第2位となり、要介護の中で重症である要介護4・5の原因は脳卒中が第1位です。脳卒中は今でも怖い病気の一つと言えます。

脳梗塞について

脳梗塞は脳卒中の中で一番多く、脳卒中全体の約3/4を占めると言われています。以前は脳内出血も多かったのですが、近年は血圧のコントロールなどにより脳内出血は減少しています。逆に高齢化や糖尿病、高脂血症などの危険因子を有する患者さんが増えることによって脳梗塞の比率が高まっています。

右の詳細をクリックすると
各ページが御覧いただけます。
脳梗塞の症状へ
脳梗塞のタイプへ
一過性脳虚血発作(TIA)へ

脳内出血について

脳内出血は高血圧や動脈硬化が原因となり発症する病気です。出血を起こす場所としては被殻出血、視床出血、脳幹出血、小脳出血、皮質下出血などがあり、この中では被殻出血が一番多い(約40%)と言われています。また、皮質下出血は他の部位と比べると高齢の方に多い傾向があります。症状としては半身麻痺、意識障害などが多く、脳幹出血や視床出血は他の部位と比較すると重症になる場合があります。

くも膜下出血について

くも膜下出血は脳の血管が破れることによって起こる病気で、その多くの原因は脳の動脈にできたこぶ(脳動脈瘤)が破裂して発症する病気です。40~60歳代に多く、症状としては、突然の頭痛(バットで殴られたような激しい痛み等)や意識障害等があります。この病気は現在でも大変恐ろしい病気で、最初の出血による脳の損傷が強いため病院に到着しても治療が難しい場合や自宅で亡くなってしまう場合もあります。くも膜下出血の主な原因である脳動脈瘤は、ほとんどが無症状で経過します。しかし、最近は検査機器の進歩により、外来検査(MRA等)や脳ドック検診で出血を起こす前に脳動脈瘤を見つけることができるようになりました。(「未破裂脳動脈瘤」といいます)

→「未破裂脳動脈瘤について」

→当科紹介に戻る