緩和ケア外来
当科紹介
当院では、今後、「緩和ケア」に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
当院は、多数のがん治療認定医が在籍し、最先端のがん診断・治療を行ってきました。
さらに、平成25年には、「がん診療センター」の着工が予定されており、放射線治療装置の新設や外来化学療法センターの拡充など、医療機器・設備面でも道内最高レベルのがん医療を提供していきたいと考えています。しかし、残念ながら、当院は緩和ケアを含むがん患者さんへのサポート面では、近隣他院に比しても、ハードもソフトも遅れていたと言わざるを得ないと思います。「がん対策推進基本計画」においても、緩和ケアは、重点的に取り組むべき課題として位置付けられており、また当院は、この4月から北海道がん診療連携指定病院の指定を受けましたが、この指定要件としても緩和ケアを提供する体制の整備・充実が求められています。
これは、総合的ながん診療、すなわち全人的ながん診療を行うことへの社会的要請が高まっていることの表れであり、また、これまで、最先端のがん医療を設備や技術面で追い求めてきた反面、身体症状の緩和や精神心理的な問題への援助などが必ずしも十分でなかったことへの反省にも起因しているかと思います。残念ながら、当院には緩和ケア専門病棟はありませんが、近年、「初期段階からの緩和ケア」という考え方が定着してきています。すなわち、終末期だけではなく、がんと診断された時点の精神心理的なサポートも含めて、がん診断・治療の早い段階から、切れ目なく緩和ケアが提供されることが求められています。
当院では、入院中のがん患者さんに対しては、認定看護師を含む緩和ケアチームが対応していきますが、外来においても積極的ながん治療を行うと同時に、がん患者さん、および、その家族に対しての心のケアなどを行う体制を整備したいと考えています。
当院には、外来緩和ケアに専門的に対応できる医師がいませんでしたが、幸い、西胆振地区は、もともと全道的にみても緩和ケアに関するレベルは高く、そのなかでも現在、中心的に緩和ケアに取り組んでいる洞爺温泉病院の中谷病院長の協力を得られることになりました。がん患者さんとその家族が可能な限り質の高い療養生活を送れるよう、緩和ケアも含めたトータルながん診療をめざしていきたいと思います。少しでも、がん患者さんの身体症状の緩和や精神心理的な問題への援助ができれば幸いです。
緩和ケア科長(病院長) 前田 征洋
診療体制
(最終更新日:2022/6/1)
診療時間 | 12時00分~14時00分 |
電話による予約変更 | 0143–44–4650 (病院代表) |
担当医師
月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
― | ─ | 中 谷 (隔週) |
― | ― |
※隔週火曜日の、完全予約制です
担当医師紹介
■中谷 玲二(なかや れいじ)
緩和ケア外来 院長 洞爺温泉病院
札幌医科大学 昭和60年卒
教室:札幌医科大学 腫瘍・血液内科学講座
専門分野:緩和ケア、消化器疾患、臨床腫瘍
医学博士
認定医・専門医・指導医等:日本緩和医療学会暫定指導医、日本ホスピス緩和ケア協会北海道支部幹事、日本死の臨床研究会世話人・北海道支部常任世話人、北海道がん対策推進協議会 緩和ケア・在宅医療WG委員、西胆振保健医療福祉圏域連携推進会議 がん専門部会委員、西胆振緩和ケアネットワーク代表、西胆振地域リハビリ推進会議理事、北海道病院協会理事・日胆支部役員
北海道胃瘻研究会世話人、洞爺湖NSTネットワーク研究会代表、日本医療機能評価機構 評価調査者