医療機関の方へ

(最終更新日:2023/3/6)

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今月( 3 月)の連携ニュース

内科・循環器内科
ドクターメッセージ
道内札幌以南で初!
カテーテル型循環補助装置
「IMPELLA(インペラ)」導入
内科・循環器内科 主任科長
たかはし ひろし
高橋 弘

札幌医科大学 1992年卒 
【認定医など】
医学博士
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会専門医 他

北海道内で7番目、札幌より南の地域では初の稼動認定施設として当院では2022年11月からカテーテル型循環補助装置のIMPELLA(インペラ)が使用可能となりました。
「補助循環装置」というのは、心臓のポンプ機能を助ける装置で、極度に低下した心臓の機能を代行することで、心臓を一時的に休ませながら治療に必要な処置・治療や手術を行ったり、回復までの時間を確保します。

IMPELLA(インペラ)って何?

これまでの心原性ショックの患者さんに使用できる補助循環装置として、IABP(大動脈内バルーンパンピング)ECMO(体外式膜性人工肺:エクモ)、LVAD(左室補助人工心臓)がありました。IABPは心臓への負担は小さいのですが、サポートする力が弱く、心原性ショックに対する治療効果が十分に得られない欠点があり、ECMOは全身への血液を十分に送れるのですが、心臓への負担が大きい欠点がありました。またLVADは限られた施設で心臓移植を前提に導入される装置であり、救急救命の場面での使用はできない装置です。

IMPELLAは、従来のカテーテル治療と同じように太ももの付け根などから小型のポンプ付きカテーテルを心臓(左心室)の中に入れて、ポンプ内のインペラ(羽根車)を高速回転することで、心臓の負担を減らしながら、全身に十分な血液を供給する最新の装置です。さらに重症度が高い場合は、IMPELLAECMOの併用によりお互いの弱点を補う新しい低侵襲な補助循環方法として「ECPELLA(エクペラ)」が必要になることがあります。当院でも実施可能な補助循環です。

 

心原性ショックの患者さんに対するIMPELLAの成績は?

日本では心原性ショックに対して補助循環装置などを含めた最良の治療を行った場合の救命率は約50%でしたが、2020年に発表された日本における大規模多施設共同研究でIMPELLA単独での急性心筋梗塞による心原性ショックの患者さんの救命率が81%であった報告がされており、過去の成績に比べてもIMPELLA使用による救命率の改善が期待されています。

IMPELLAの適応について

IMPELLAには、出血、溶血、感染、血栓症、末梢血管虚血などといった合併症が発生するリスクがあります。合併症のリスクを考慮しても利益が得られる可能性が高い心原性ショックの患者さんに対して使用しています。救命不可能と判断される患者さんや超高齢の患者さんには使用を控えるように勧告されています。(※)

IMPELLAチームは究極のチーム医療

心原性ショックに関わるスタッフ(循環器内科医、心臓血管外科医、麻酔科医、看護師、臨床工学技士、生理検査技師、放射線技師など総勢136名)が、講義やシミュレーションによるIMPELLA稼動に向けた準備を行いました。コアメンバー35名を中心とした「IMPALLAチーム」を結成し、24時間体制で治療を行っています

おわりに_『連携の輪』で安全・安心な西胆振地域に!

西胆振で唯一循環器救急患者さんに対応可能な当院では、IMPELLAにより今まで救命できなかった心原性ショックの患者さんを一人でも多く、救命できるよう努めて参りたいと考えております。しかしながら、搬送されてきた時点ですでに全身状態が悪化しており救命困難な患者さんも多くみられます。最も大切なことは、心原性ショックにならないことです。心原性ショックの主な原因である急性心筋梗塞を予防するためには、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、喫煙といった動脈硬化危険因子の管理を十分に行うことが大切です。
心臓の調子が心配な方、胸が苦しくなるといった症状がある患者に当院循環器内科を気軽にご紹介をお願いします。『連携の輪』で安全・安心な西胆振地域にしていきましょう!

※:補助人工心臓治療関連学会協議会 インペラ部会  IMPELLA適性使用指針より引用
https://j-pvad.jp/guidance/

N E W S 1 お近くのクリニックを簡単検索
「連携医療機関検索システム」を導入

1階ラウンジスペースに、西胆振のかかりつけ医を検索できる端末「連携医療機関検索システム」を設置しました。タッチパネルによる簡単な操作で、地域毎または診療科毎に検索ができ、表示された医療機関の情報をすばやく印刷することができます
「自宅近くのクリニックを探したい」「クリニックの特徴や専門分野を知りたい」などの際にご利用いただくと便利です。

 

N E W S 2 お支払い時の待ち時間短縮へ
「医療費自動支払機」を増設し 3 台

医療費お支払い時の待ち時間短縮や混雑緩和など患者サービス向上のため、自動支払機を1台増設し、3台体制といたしました。
事前に患者さんの情報やクレジットカード情報を登録することで、会計を待たずにすぐお帰り頂ける医療費後払いサービス「待たずにラク~だ」も大変ご好評をいただいております。

 

 

連携実績

2022年度 紹介・逆紹介・受託検査件数(直近3年間)

 

2022年度 紹介・逆紹介・受託検査件数(診療科別)

 

紹介予約について

紹介患者さんの外来診療予約について

当院では、地域医療連携推進の一層の実効を図るため、
紹介患者さんのFAXによる「受診予約・検査予約」を行っています。

予約方法

① 「患者紹介状(診療情報提供書)」のFAX送信をお願いします。
※当院専用の受診申込票がございますが、紹介元医療機関さまで
 ご使用になられている様式でも予約できます。
 診療情報提供書には氏名、フリガナ、生年月日、性別、住所、電話番号、
 受診希望日、保険情報を明記していただきますようお願いいたします。

② 折り返し「受診予約票」をFAX送信いたします。
※ご希望の日時で予約をお取出来ない場合や、返答にお時間がかかる場合にはご連絡いたします。

③ 患者さんには「受診予約票(患者さま用)」をお渡しいただき、
 受診日に当院受付へ提示くださるようお伝えください。

 お問い合わせ先 地域医療連携室

専用FAX 0143-47-4305

直通TEL 0143-47-4304

夜間・休日の救急対応につきましては下記専用ダイヤルまでお願いします。
救急専用ダイヤル 0143-47-0990

 

 「受診予約申込票」「各種検査予約依頼票」がダウンロードできます

受診予約申込票  PDF:228KB Excel:37KB
各種検査予約依頼票  PDF:198KB Excel:61KB
造影CT・MRI検査依頼票  PDF:177KB Excel:59KB
経食道超音波・トレッドミル検査依頼票  PDF:151KB Excel:54KB
消化器内視鏡検査依頼票 PDF:145KB Excel : 55KB
胃内視鏡説明書・同意書  PDF : 158KB Word : 18KB
大腸内視鏡説明書・同意書  PDF : 144KB Word : 19KB

 

「PET-CT検査依頼票」「PET-CT検査の注意事項等」がダウンロードできます

PET-CT検査依頼票 PDF:169KB Excel:59KB
検査の流れ及び注意事項等     PDF:733KB

 

地域医療連携室のご案内

地域医療連携室では、地域の先生方と当院の連携窓口として、
主に前方連携に関する業務を担当しております。
具体的には、ご紹介いただく患者さんがスムーズに受診できるよう事前調整を行う
「事前外来予約」や、「受託検査予約」、「セカンドオピニオン」に関してのご相談、
ご予約なども行っております。

<業務の内容>
1.外来診療の事前手続き
2.放射線科・内視鏡室・臨床検査科等への検査予約
3.症状の安定した患者さんを地域の先生に紹介(逆紹介)
4.セカンドオピニオンの相談・予約窓口
5.地域医療ネットワーク『スワンネット』申込み窓口 (スワンネット北海道について)

 

 

受付時間 平日 9:00~17:00
TEL直通 0800-800-4304(フリーダイヤル)
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担当 笹井、篠川、笠井、鈴木