(最終更新日:2021/2/2)
・今月(2月)の連携ニュース ・連携実績 ・紹介予約について
今月(2月)の連携ニュース
ドクターメッセージ 循環器内科 | 精度の高い診断と高度な治療 24時間、全ての循環器救急へ対応 |
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内科・循環器内科部長 中村 裕一 (なかむら ゆういち) 札幌医科大学 平成10年卒 【認定医など】 日本内科学会認定医・指導医 日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会専門医 |
当科の現況 |
循環器内科では循環器疾患、腎臓疾患、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの 生活習慣病を含めた幅広い分野について診療を行っています。
西胆振地域の急性期基幹病院として循環器救急医療に24 時間体制で対応し、 緊急性が求められる虚血性心疾患、重篤な心不全などに対する先端医療を提供しています。
2020年の虚血性心疾患に対するカテーテル治療は316例と当院では初めて300症例を超え、 道内では9位の症例数でした。
不整脈(主に発作性心房細動)に対する経皮的心筋焼灼術(カテーテルアブレーション術)は、 2020年24例と大幅に増加し、札幌と全く変わらない水準の治療を地元で行うことが可能です。
虚血性心疾患の診断と治療 |

虚血性心疾患は「慢性冠動脈疾患」と「急性冠症候群」に分類されます。
慢性冠動脈疾患は、慢性的に冠動脈が狭くなることによって症状が出現する状態をいい、 その原因により「労作時狭心症」と「冠攣縮性狭心症」の二つに分類されます。
一方、急性冠症候群は急激に冠動脈が詰まってしまうことで発症し、心筋壊死の有無によって 「不安定狭心症」と「急性心筋梗塞」に分類されます。
急性冠症候群ではその診断と治療の迅速性が求められ、 緊急カテーテル検査が必要とされる場面が多くなります。
虚血性心疾患はこれら4つの病気を合わせた総称であり、各症状によって緊急性も、 それに伴う治療方法なども異なってきます。
当科では「急性冠症候群」に対して緊急のカテーテル治療を行っておりますが、 「慢性冠動脈疾患」の診断には、運動負荷心電図、負荷心エコー検査、心臓核医学検査、心臓CTなどの非侵襲的な検査が優先されます。
心臓CTとは |

これまで狭心症の診療のスタンダードとして冠動脈造影が行われてきましたが、 CTの技術的な進歩により、心臓(冠動脈)CTが狭心症の非侵襲的な検査として 日常臨床で急速に普及しています。
一方、CTの弱点としては不整脈がある場合や高度石灰化を伴う病変では十分な評価を行えないこと、 造影剤が必要であることや被ばくに対する懸念などがあります。
当院では2021年2月に最新鋭の320列CTが導入され、狭心症の診断能力の向上が期待されます。320列CTによるメリット |
多列化による最大のメリットは撮像時間の短縮です。 64列CTでは5~8秒で冠動脈を撮像し、複数画像を再構成して1枚の画像を構築していました。
320列CTでは管球1回転で16㎝の検出幅があり、0.35秒で心臓全体を撮像することが可能です。 再構成によるぶれが低減され、冠動脈の画質を向上させることが可能となりました。
320列CTは心臓にとって最適のCTと言えます。
<320列CTによるメリットのまとめ>
①短時間できれいな画像心臓全体を1心拍で撮影できるため、心房細動などの不整脈があっても、 息止めの難しい場合でも画質が左右されず、高精細な画像が得られます。
②被ばく量の大幅な軽減人工知能(Ai)を活用したソフトウェアによって、 これまでに比べて大幅な被ばく量の低減(1/3~1/5)が可能となります。
③アーチファクトの低減これまでステント留置部位や高度石灰化病変では十分な評価ができませんでしたが、 最新技術によって明瞭な内腔描出が可能となります。 ペースメーカー留置例でもリード線によるアーチファクトが低減され、画質を向上しています。 (ただし造影剤アレルギー、腎機能障害(eGFR50%未満)、気管支喘息発作のある方などには心臓CTは行えません。)
高度で先進的な医療を提供 |
当科ではより低侵襲で高精細な画像を得られる最新の320列CTを活用して、 狭心症を含めた循環器疾患の診療に役立てたいと考えております。 循環器疾患の診断や治療で何かございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。 今後も当地域での循環器診療において当科の役割を十分に果たせるよう努めてまいります。
NEWS 1 | 人工知能(AI)活用の 最新鋭 320列CTを導入 |

現在CTは320列が最高列数となり、 1スキャン(0.35秒)で160mmの 範囲を0.5mm単位で撮影することが可能です。
装置の特長 |
◆0.5mm幅の320列により0.35秒で16cmの範囲 が撮影でき、心臓や脳全体では一度で撮影が可能です。
◆心臓のような動く臓器の場合でも超高速に撮影しているため、 ゆがみやひずみが生じません。
◆心臓検査では今までの64列マルチスライスCTに比べ、 最大1/4程度に被曝低減が可能です。
NEWS 2 | 新型コロナウイルス感染拡大に受入体制強化 最新のECMOを導入し3台体制 |
当院では2020年7月に最新の補助循環装置(小型の人工心肺装置)である ㈱泉工医科工業製「UNIMO」を導入致しました。 今回の導入で当院の補助循環装置(ECMO/PCPS装置)は計3台となりました。
新型コロナウイルスの流行により耳にする機会が増えた「ECMO」ですが、 酸素吸入や人工呼吸器では対応が困難な重症呼吸不全に対して適応があります。 足の付け根の静脈に管を挿入しそこから脱血し、ポンプで圧をかけて自己肺の代わりをする人工肺でガス交換を行い、 足の付け根もしくは首の静脈に挿入した管に返血します。 「ECMO」が自己肺の代わり行っている間に、自己肺を休め、治療を行います。
また、同一の装置を使用して、心筋梗塞などによる重症心不全に対しても「PCPS」 という治療が可能です。
今後、有効なワクチンや治療薬の早期開発が望まれますが、現時点で万が一感染してしまい、 不幸にも重症化してしまった場合には当院では「ECMO」を使用した治療が可能となっております。
臨床工学科 深山技士長
連携実績
2020年度 紹介・逆紹介実績


2020年度 科別紹介・逆紹介実績
紹介件数 ※2020年度より消化器内科と血液腫瘍内科及び、外科・消化器外科と呼吸器外科を分離して集計しております。

2020年度 受託検査実績


紹介予約について
紹介患者さんの外来診療予約について
当院では、地域医療連携推進の一層の実効を図るため、 紹介患者さんのFAXによる「受診予約・検査予約」を行っています。
予約方法 |
①「患者紹介状(診療情報提供書)」のFAX送信をお願いします。 ※当院専用の受診申込票がございますが、紹介元医療機関さまで ご使用になられている様式でも予約できます。 診療情報提供書には氏名、フリガナ、生年月日、性別、住所、電話番号、 受診希望日を明記していただきますようお願いいたします。
②折り返し「受診予約票」をFAX送信いたします。 ※ご希望の日時で予約をお取出来ない場合や、返答にお時間がかかる場合にはご連絡いたします。
③患者さんには「受診予約票(患者さま用)」をお渡しいただき、 受診日に当院受付へ提示くださるようお伝えください。

お問い合わせ先 地域医療連携課
専用FAX 0143-47-4305直通TEL 0143-47-4304
夜間・休日の救急対応につきましては下記専用ダイヤルまでお願いします。 救急専用ダイヤル 0143-47-0990「受診依頼票」「検査依頼票」がダウンロードできます
受診依頼票 | ![]() |
Excel:48KB |
検査依頼票 | ![]() |
Excel:49KB |
CT・MRI造影検査依頼票 | ![]() |
Excel:44KB |
経食道超音波・トレッドミル依頼票 | ![]() |
Excel:31KB |
内視鏡依頼票 | ![]() |
Excel : 40KB |
胃内視鏡説明書・同意書 | ![]() |
Word : 18KB |
大腸内視鏡説明書・同意書 | ![]() |
Word : 19KB |
「PET-CT検査依頼票」「PET-CT検査の注意事項等」がダウンロードできます
PET-CT検査依頼票 | ![]() |
Excel:37KB |
検査の流れ及び注意事項等 | ![]() |
地域医療連携課のご案内
地域医療連携課では、地域の先生方と当院の連携窓口として、 主に前方連携に関する業務を担当しております。 具体的には、ご紹介いただく患者さんがスムーズに受診できるよう事前調整を行う 「事前外来予約」や、「受託検査予約」、「セカンドオピニオン」に関してのご相談、 ご予約なども行っております。
<業務の内容> 1.外来診療の事前手続き 2.放射線科・内視鏡室・臨床検査科等への検査予約 3.症状の安定した患者さんを地域の先生に紹介(逆紹介) 4.セカンドオピニオンの相談・予約窓口 5.地域医療ネットワーク『スワンネット』申込み窓口 (スワンネット北海道について) |
受付時間 | 平日 9:00~17:00 |
TEL直通 | 0800-800-4304(フリーダイヤル) 0143-47-4304 |
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担当 | 鈴木、篠川、佐藤、鈴木(久) |