(最終更新日:2025/1/8)

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今月( 1 月)の連携ニュース

新年明けましておめでとうございます

謹んで新春をお祝い申し上げます。 旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。本年も地域医療連携室では、地域との連携を大切にしながら、思いやりの心が通う地域医療連携を進めていく所存です。どうぞよろしくお願い致します。

呼吸器内科 ドクターメッセージ

クライオ生検を導入
びまん性肺疾患の精査は当科へ
呼吸器内科 科長 こんどう しゅん  
近藤 瞬 
【認定医など】 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医 日本呼吸器学会専門医・指導医

びまん性肺疾患とクライオ生検

びまん性肺疾患とは、間質性肺炎を代表とする、種々の原因で両側または片側の肺に広がる病気の総称です。びまん性肺疾患の治療方針を決定するために病理学的評価を要することがあります。病理学的評価のためには一般には鉗子を用いた経気管支肺生検がありますが、採取できる組織の大きさが限られることや挫滅による修飾が強いことから、びまん性肺疾患の診断には有用性に限界があるとされています。そのためびまん性肺疾患の病理学的評価には全身麻酔下の外科的肺生検が必要とされていましたが、侵襲が大きいことがこれまで問題となっていました。これらの問題を解決するために、従来の経気管支肺生検よりも大きな検体を採取できる方法として、クライオ生検が行われるようになってきています

クライオ生検とは クライオプローブという、末端部を冷却することのできるプローブを気管支鏡から病変に接触させることにより、周囲の組織を凍結して採取します。2017年3月に保険適応となっており、当院では2024年11月から検査可能となりました。道内では当院含め現在9施設が導入しています。通常鉗子生検検体は1~2mm程度であるのに対し、クライオ生検では5~7mmの非常に大きな組織が採取できます。びまん性肺疾患分野の最近の報告では、クライオ生検検体のサイズであれば外科的肺生検との診断一致率も比較的良好であることが示されています。

クライオ生検の流れ クライオ生検は気管支鏡の出し入れを頻回に繰り返す必要があり、また出血の危険性もあることから、まず気管内へ気管チューブを挿入し気道確保を行います。気管チューブを通してバルーンカテーテルを採取する部位の近傍の気管支に留置します。事前に同定していた病変部位へクライオプローブを当て、5秒程フットスイッチで最大-50℃まで冷却させるとプローブ周囲の組織が氷塊となり、その後気管支内視鏡とプローブを一体にして引き抜くように採取します。採取直後は前述のバルーンを膨らませ止血します。2回程度生検を行い、出血や気胸の問題がないことを確認し検査終了します。

クライオ生検の合併症 主な合併症に出血と気胸があります。いずれも通常の鉗子生検よりは発生率が高いとされています。気胸は鉗子生検では0.67%に対してクライオ生検では4%、検査中に止血剤塗布を要する出血は鉗子生検0.66%に対しクライオ生検14%程度とされています。内視鏡検査としては比較的侵襲の大きい検査ですので、現在はADLやPSが良好な方へ十分な説明の上、2~3泊程度の入院で検査を行うこととしております

今後の取り組み これまでは病理学的な精査が望ましい患者様は札幌の高次病院への検査紹介を行っておりましたが、今年からは西胆振にいながら同様の検査を行うことができるようになりました。びまん性肺疾患は診断が難しい分野であり、その治療方針決定の一助としてクライオ生検は重要なツールとされています。びまん性肺疾患でお困りの患者様がございましたら当科へご紹介ください

N E W S 1 産科LDR(陣痛/分娩/回復)室の増室工事完了 ~ 12 月から、3 室体制に ~

当院はこれまで2室のLDR室を有していましたが、分娩件数の増加に対応するため、増室工事を行いました。12 月 2 日より計3室での運用を開始しています当院は、これまで通り札幌医大産婦人科学教室から派遣の医師 6 名(常勤医 5 名+非常勤医 1 名)と出張応援による現行の診療体制を継続し、当地域の周産期医療を安定的に維持していきます。

 

連携実績

2024年度 紹介・逆紹介・受託検査件数(直近3年間)

 

2024年度 紹介・逆紹介・受託検査件数(診療科別)

 

紹介予約について

紹介患者さんの外来診療予約について

当院では、地域医療連携推進の一層の実効を図るため、 紹介患者さんのFAXによる「受診予約・検査予約」を行っています。

予約方法

① 「受診予約申込票(診療情報提供書)」、「検査予約依頼票」のFAX送信をお願いします。 ※当院専用の受診申込票がございますが、紹介元医療機関さまで  ご使用になられている様式でも予約できます。  診療情報提供書には氏名、フリガナ、生年月日、性別、住所、電話番号、  受診希望日、保険情報を明記していただきますようお願いいたします。 ※当院専用の受診予約申込票・検査予約依頼票は、当院ホームページの 「診療科・部門・センター」/「地域医療連携室」/「紹介予約について」からダウンロードできます。

② 折り返し「受診予約受付票」、「検査予約受付票」をFAX送信いたします。 ※ご希望の日時で予約をお取出来ない場合や、返答にお時間がかかる場合にはご連絡いたします。

③ 患者さんには「受診予約票(受診者用)」、「検査予約票(受診者用)」をお渡しいただき、  受診日・検査日に当院受付へ提示くださるようお伝えください。

 お問い合わせ先 地域医療連携室

専用FAX 0143-47-4305

直通TEL 0143-47-4304

夜間・休日の救急対応につきましては下記専用ダイヤルまでお願いします。 救急専用ダイヤル 0143-47-0990  

 「受診予約申込票」「各種検査予約依頼票」がダウンロードできます

受診予約申込票 PDF:327KB Excel:80KB
各種検査予約依頼票 PDF:198KB Excel:87KB
造影CT・MRI検査依頼票 PDF:220KB Excel:85KB
経食道超音波・トレッドミル検査依頼票 PDF:151KB Excel:54KB
消化器内視鏡検査依頼票 PDF:186KB Excel : 101KB
胃内視鏡説明書・同意書 PDF : 158KB Word : 18KB
大腸内視鏡説明書・同意書 PDF : 144KB Word : 19KB
 

「PET-CT検査依頼票」「PET-CT検査の注意事項等」がダウンロードできます

PET-CT検査依頼票 PDF:167KB Excel:83KB
検査の流れ及び注意事項等     PDF:733KB
 

地域医療連携室のご案内

地域医療連携室では、地域の先生方と当院の連携窓口として、 主に前方連携に関する業務を担当しております。 具体的には、ご紹介いただく患者さんがスムーズに受診できるよう事前調整を行う 「事前外来予約」や、「受託検査予約」、「セカンドオピニオン」に関してのご相談、 ご予約なども行っております。

<業務の内容> 1.外来診療の事前手続き 2.放射線科・内視鏡室・臨床検査科等への検査予約 3.症状の安定した患者さんを地域の先生に紹介(逆紹介) 4.セカンドオピニオンの相談・予約窓口 5.地域医療ネットワーク『スワンネット』申込み窓口 (スワンネット北海道について)
 
受付時間 平日 9:00~17:00
TEL直通 0143-47-4304
FAX①専用 0143-47-4305
FAX②専用 0143-48-2129
担当 笹井、篠川、笠井、鈴木