手術支援ロボット da Vinci(ダヴィンチ)

ダヴィンチとは

ダヴィンチは、患者さんへの身体的負担が少ない
内視鏡(腹腔鏡・胸腔鏡)手術を行うための「手術支援ロボット」です。

従来、内視鏡手術を行うには高度な技術を必要としました。

ダヴィンチを用いれば、組織の細かい構造まで見ることができる鮮明な映像を見ながら、人間の手の動きを正確に再現するアームを駆使し、より精密な手術が可能となります。

当院では2018年9月より最新機種の「ダヴィンチXi」を、胆振地域で初めて導入しました。
執刀医の専門的トレーニングを経て、2019年3月より前立腺がんの手術を皮切りに、肺がん、大腸がん、腎がんと順調に手術を開始しております。

(左)ペイシェントカート:3本の鉗子と1本のカメラを患者さんの体へ挿入
(中央)ビジョンカート:手術中の映像が映し出され、手術スタッフにも医師の見る映像を共有
(右)サージョンコンソール:執刀医はこの操縦席に座り、3D画像を見ながら手元のコントロー ラーを操作

ダヴィンチの特長

1.高精細な3D映像
 内視鏡に両目のレンズがついていて、最大10倍まで拡大可能な3D映像が表示されます。特に拡大視野で観察することで、組織の細かい構造まで明瞭に見ることができ、繊細でより確実な切除、縫合を可能にしました。

(左右のレンズがそれぞれ右目、左目の映像を捉える)     (立体的に見えるため遠近感がつかみやすく、
より確実な操作が可能に)

2.精密な動きを再現するロボット鉗子
 従来の内視鏡手術で使用する、2つあるいは3つの関節をそれぞれ別個に動かすことしかできない鉗子とは異なり、7つの関節をもち、遠隔操作により繊細で複合的かつ直感的に動かすことが可能です。さらに、術者の手の動きは鉗子の先1/3に縮小して伝えられ、手ぶれ補正装置も付いているため、極めて細かな精密操作が可能です。

(人間よりも広い可動域を持った鉗子が、                (手の細かな震えや不慮の動きを補正し、繊細な作業も可能)
 精密に動きを再現)

ダヴィンチ手術のメリット

1.患者さんへの身体的負担が少ない
 ダヴィンチ手術では、カメラやロボットアームを挿入するための小さな(1~2cm)穴を数か所あけます。従来の開腹手術と比較すると傷はかなり小さく、そのため出血量を極めて少なくすることができます。また、術後の痛みも少なく、回復も早いため、早期の退院・社会復帰をサポートすることが可能です。

2.患部の機能温存
従来の内視鏡手術では確認しにくかった細かい血管や神経、臓器の境目などを鮮明にみることができ、的確な切除により、機能の温存が期待できます。

 

手術支援ロボット ダヴィンチによる肺がん手術

※ご注意:実際の手術映像を掲載していますので、気分の悪くなる可能性がある方はお気を付けください。 

 

北海道テレビ放送(HTB)「イチオシ!」にて紹介動画

ダヴィンチ手術執刀数が地方病院でありながら、道内一である長谷医師の肺がんに対する取り組みに密着した番組です。