脳ドック検診

脳ドックとは

脳ドックとは、MRIを利用した脳の健康診断です。
脳ドックは世界に先駆けて、1988年に日本で開始され、1997年には「脳ドックのガイドライン」が日本脳ドック学会から発表されました。その後、医療の進歩に伴い、ガイドラインは改定されており、当院の脳ドックも、最新の「脳ドックのガイドライン2019」を参考に検査を行っています。

脳ドックでわかること

脳ドックは、現在の脳の状態を知ることができる検査です。検査では、脳梗塞や脳腫瘍(脳のできもの)などの異常の有無を調べます。また、脳の血管で細くなったり、詰まりかけているところがないかもわかります。
脳の病気で、今でも大変恐い病気の一つが「くも膜下出血」です。この病気の原因となるのが、脳の血管にできた脳動脈瘤ですが、脳ドック検査では、脳動脈瘤の有無も調べます。
脳ドックで、将来の脳の状態を完全に予測することは困難ですが、現在の脳の状態を調べることによって、将来の病気の予防に役立てることが可能です。

脳ドック受診のお勧め

脳ドックは、一度受診したら一生安心という検診ではありません。
人間ドックと同じように繰り返して検査を受けていただき、以前の検査と比較することも大変重要です。60歳を過ぎましたら、年に一回の脳ドック受診をお勧めします。

当院の脳ドックの特徴

MRIとは、磁石の力を使って脳の状態や血管の状態を調べる検査です。当院の脳ドックでは「3T MRI」という最新の高性能MRI機器を使用しています。そのため、今までのMRIと比較して、より精密な検査が短時間で可能になりました。
また、当院の脳ドックでは脳神経外科専門医が結果を判定し、結果は後日郵送でお知らせします。

脳ドックのコースと検査費用

当院の脳ドックでは「基本検診」「物忘れ検診」「総合検診」の3つのコースを選択できます。コースの項目は以下のとおりです。

 

検査項目・検査内容 基本検診 物忘れ検診 総合検診
頭部MRI検査
頭部MRA検査
頚部MRA検査
物忘れ検査
血液・尿検査
総合診断
検査費用(税込) 27,500円 28,600円 38,500円

 

室蘭市国民保険加入の皆さまへ

室蘭市国民健康保険加入の40歳から70歳までの方は、脳ドック検診の際、2年に1回室蘭市の助成により、自己負担7,000円で脳ドックを受けられます。
詳しくは担当者までお気軽にお問い合わせください。

自己負担 7,000円
(基本・物忘れ・総合検診の全コースが助成対象です)

脳ドックで行う検査について

MRI、MRA検査

MRIとは、脳の断層写真の検査で、脳梗塞や脳腫瘍(脳のできもの)などの有無を調べる検査です。また、脳の萎縮の程度などもわかる検査です。

MRAは、頭や首の血管の検査です。細くなったり、詰まりかけている血管の有無を調べます。同時に、今でも恐い病気である「くも膜下出血」の原因となる脳動脈瘤(脳血管にできた血管のこぶ)の有無も調べます。

MRIとMRA検査は同時に行い、検査時間は合わせて約25分程度です。検査中に少し大きな音がしますが、痛みなどは一切ありません。また、磁石の力を使って行う検査ですので、体に余計な負担はかからず、安心して検査を受けていただくことができます。

MRI(脳の断層画像)

MRA(脳の血管画像)

物忘れ(認知症)のスクリーニング検査

当院脳ドックの「物忘れ検診」「総合検診」では、物忘れのスクリーニング検査を行っています。この検査では、10項目の質問や計算問題などに答えていただきます。検査時間は約10分です。音声と画像で説明がありますので、どなたでも簡単に検査を受けていただくことができます。

血液・尿検査

血液・尿検査の内容は、一般的な人間ドックで行っている検査内容と同じです。具体的には、貧血などの検査、肝臓や腎臓の検査、高脂血症や糖尿病の検査などです。

血液一般 白血球数、赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット、血小板数、血清鉄、血液像
肝機能検査 総タンパク、アルブミン、A/G比、総ビリルビン、AST、ALT、ALP、y-GTP、LDH、コリンエステラーゼ、尿酸
腎機能、電解質 尿素窒素、クレアチニン、Na、K、Cl、カルシウム
脂質検査 総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪
糖尿病検査 血糖、グリコヘモグロビンA1c
尿検査 PH、比重、タンパク、尿糖、ウロビリノーゲン、ビリルビン、ケトン体、潜血反応、尿沈渣

 

お問い合わせ窓口

社会医療法人 製鉄記念室蘭病院
室蘭市知利別町1丁目45番地
電話番号:0143-44-4650(内線:5154)
医事課 脳ドック担当者 (月~金 午前9時から午後5時まで)

脳ドックについて何か分からないことがあればお気軽にお問い合わせください。