循環器内科 後期臨床研修プログラム
狭心症・心筋梗塞・心不全・不整脈および高血圧・脂質異常症などの診断と治療を実施しており、糖尿病などの内科一般の診療にもあたっています。特に心筋梗塞は24時間常時緊急でPTCA・ステント療法を実施している、北海道でも数少ない病院の一つです。
循環器内科部長 中村 裕一(指導責任者)
研修スケジュール
- 短期コース(1~3年)・・・専門医資格取得に繋がる専門研修を行う
- 資格取得コース・・・3年間の後期研修修了後、専門医資格を取得する
年次 | 3 | 4 | 5 | 6 |
研修内容 | 専門的領域の医療技術の習得 | |||
研修期間 | 短期コース (1年) |
短期コース (2年) |
資格取得コース | |
取得可能な資格 | 内科認定医 | - | - | 循環器専門医 |
研修目標
プライマリケアの研修を基盤として、広範な知識と高度な専門的領域の医療技術の習得により、適切な診断と治療能力を身につけ、循環器専門医を取得または取得に必要な研修を行う。
研修目標は下記の一般目標・行動目標とする。
1.一般目標
- 初期臨床研修で得られた総合診療の経験を基盤として、疾患に対する専門的な理解、診療スキル及びパフォーマンスを修得する。
- インフォームドコンセントを基盤とした患者中心型医療を進めることができる。
- 初期研修医をサポートないし指導できる。
- 循環器学会専門医、腎臓病学会専門医、内分泌学会専門医、糖尿病学会専門医を取得するための研修期間とする。
2.行動目標
- 基本的な検査(血液、生化学、肝機能、腎機能、その他)の指示および結果の解釈に習熟する。
- 循環器疾患関連の生化学所見の解釈に習熟する。
- 心電図検査および判読法を修得する。
- 胸部X線の読影の学習。胸腹部CT検査結果の読影に修得する。
- 不整脈の種類・判読法を修得する。
- 入院の受け持ち患者の心エコーを指導医の管理下で実践し、所見を判読する。
- 循環器系疾患の薬物治療に習熟し実践する。
- 腎疾患の病態生理・検査法を学習し、実際の症例を診察して検査結果を判定できる。
- 腎臓病の食事療法、薬物療法について修得する。
- 糖代謝異常の診断・検査法および治療法について学び、実際の症例を診察して検査結果・治療法を修得する。
- 糖尿病合併症の検査・診断・治療法を修得する。
- 適宜、緊急時の対応を見学し、その方法を理解する。アンビューバック、心マッサージ法を修得する。
- 運動負荷心電図を実践し、結果を判定できる。
- 心筋梗塞後のリハビリテーションの理論・方法を理解し、実践し所見を判読できる。
- 透析療法を見学し、その理論・方法を理解し、実践し所見を判読できる。
- 各種、内分泌疾患の病態・検査法および治療法を学習し、実際の症例を診察して検査結果・治療法を修得する。
- 脂質代謝異常の診断・治療法を修得する。
- 適宜であるが、緊急時の対応(気管内挿管、中心静脈カテーテル挿入、除細動、心臓マッサージ)を、指導医の管理下で実践し技術を修得する。
- 心臓カテーテル検査を修得する。
- 心臓カテーテルによる治療を指導医の下で実践し、経験を積む。
- 腎生検結果およびステロイド療法の適応を理解し、実際の症例にて使用できる。
- 代表的な疾患の腎病理知識の読影を学ぶ。
- 運動負荷心電図を実践し、評価・診断できる。
- 心筋シンチグラムの所見を判読できる。
- 透析療法のために、人工腎臓の準備、シャント部への穿刺、目標体重の設定を指導医の管理下で実践する。
- 人工呼吸器の適応と管理法に習熟する。
- 内科地方会ないし国内・外での学会で症例報告ないし研究結果を発表する。
- 学会発表内容を論文にまとめ医学雑誌に投稿する。
◆ 経験すべき診断法、検査法、治療法、病態、疾患
(病態および疾患各論/検査、治療法)
A:主治医として経験する。 /独立して、施行または判定できる。
B:指導医の下で経験する。 /指導医の下で、施行または判定できる。
C:経験がない場合見学する。/施行できない場合見学する。
<検査法> | <病態・疾患> | ||
専門的な理学所見 | A | 血圧異常 | A |
基本的血液検査、尿一般検査(血算、生化、血ガス、免疫、血型、交差判定) | A | 虚血性心疾患 | A |
レントゲン診断(単純X線、T) | A | 不整脈 | A |
心電図診断 | A | 腎機能障害電解質異常 | A |
高血圧のための諸検査 | A | 代謝性疾患(糖尿病、高脂血症) | A |
心臓超音波検査 | A | 大動脈疾患 | A |
負荷心電図検査 | A | 弁膜症 | A |
糖負荷試験 | A | ショック | B |
肺機能検査 | B | 心筋・心膜疾患 | B |
心臓カテーテル検査 | B | 肺性心 | B |
心臓核医学検査 | B | 内分泌疾患 | B |
<治療法> | 腎炎・腎不全 | A | |
薬物治療の専門的事項 | A | 心臓腫瘍 | C |
食事・運動療法(高血圧、糖尿病、高脂血症) | A | 心臓神経症 | B |
(強化)インスリン療法 | B | 先天性心血管奇形 | C |
心血管手術適応の決定 | A | 末梢動脈静脈疾患 | B |
心臓救急処置 | A | ||
心臓リハビリテーション | A | ||
心臓カテーテル治療術 | B | ||
血液透析療法 | B |