泌尿器科 初期臨床研修プログラム
尿路結石や尿路感染症、前立腺がんなどの泌尿器科悪性腫瘍は比較的多く、どの科に進んでも頻繁に遭遇します。
また尿道にカテーテルが入りづらい時など、どうやったらうまく入るのかコツを知っていれば非常に重宝されます。
当科ではたとえ1ヵ月間の短期研修であっても、頻度の高い泌尿器科疾患の患者さんを指導医のもとで実際に診療してもらい、必要な知識と経験をしっかり体得してもらいます。
具体的に習得できる事項は次の通りです。
・軟性膀胱鏡、経直腸的前立腺超音波検査や前立腺生検などの検査手技
・腎瘻交換、膀胱瘻交換や陰嚢水腫穿刺といった手技
・精巣摘出術や陰嚢水腫根治手術、経尿道的膀胱破石術などを指導医のもとで執刀
・ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術や腹腔鏡下腎摘除術など大きな手術にスタッフとして参加
・抄読会における英文論文の読み方や、プレゼンテーションの技法
・室蘭地区泌尿器科勉強会に参加して、他院の専門医から有益な情報を獲得
・患者さんやご家族と良い関係を築くための、医師としての態度
皆さんもぜひ当院に来て、1か月でも泌尿器科での研修を体験して下さい。きっと役に立つと思います。
泌尿器科主任科長 立木 仁(指導責任者)
一般目標(GIO)
泌尿器科疾患患者のプライマリ・ケアが適切に行えるようになるため、泌尿器科領域の基本的臨床能力を修得し、診断、治療における問題解決能力、臨床的技能、重症度・緊急度の判断を身につける。
行動目標(SBOs)
- 泌尿器科的疾患の診断に必要な臨床検査を選択し、腹部・直腸診などの身体診察法、手技を身につける。
- 泌尿器科手術の助手・術者として参加し、切開、止血、結紮などの手術基本手技を身につける。
- 手術患者の術前リスク評価を正しく行い、術後の病態をよく理解し、バイタルサイン、身体観察、各種臨床検査を正しく解釈し、適切な周術管理を実施することができる。
研修の方針(LS)
- 主治医の指導の下に、受け持ち医として患者の診療にあたり、各々の疾患について知識、技術を深める。
- 毎日の回診を主治医とともに行い、身体診察、創傷処置、術後管理、輸液療法を研修し、診療カルテに遅滞なく記載する。
- 導尿、カテーテル挿入・抜去、膀胱洗浄、膀胱血腫吸引除去、結石による疼痛管理を理解し、実施する。
- 症状の診断に役立つ超音波検査手技を実施する。
- 泌尿器科上級医とともに必要に応じ救急患者の診療にあたり、診断・治療法を研修する。
- 泌尿器科外来の新患患者の診察を経験する。
- 手術に参加し、手術の基本的手技を訓練し、習得する。
- 勉強会での発表を通じ、英文論文の読み方とプレゼンテーション技法を身につける。
- 研修会等に参加し、最新の医学知識を身につける。
評価方法(Ev)
病院が定める規程による。(2020年度よりEPOC2を使用)