~ 室蘭三病院再編に関する新たな合意と当院の考え方 ~

室蘭市内の基幹三病院(市立室蘭総合病院・日鋼記念病院・製鉄記念室蘭病院)の
連携・再編問題については、2018年9月から「室蘭市地域医療連携再編等推進協議会」
において計15回の協議を重ねてきましたが、この度(2024年11月)、新たな合意が得られました。
昨日(11月7日)、同協議会会長(室蘭市長)から対外的にも公表されたところですが、
合意内容は以下の通りです。

1.主に高度急性期、急性期医療や救命救急における二次医療圏の拠点となる
東室蘭地域の医療機関について、「製鉄記念室蘭病院」を受け皿に段階的な
集約化を図ることを目指す

2.比較的軽度な急性期医療のほか、主に回復期・慢性期機能、在宅医療・介護との
連携を図りながら地域を支える医療機関について、「日鋼記念病院と市立室蘭総合病院」との間で、
その役割や機能等にかかわる具体的な協議を行い、蘭西地域に確保することを目指す。

人口減少、少子・高齢化などにより医療需要が大きく変化していくなかで、
今後も地域の医療を安定的に維持・継続していくことを第一に考え、その結果として、
三病院の機能分化・役割分担が必要との結論に至りました。三病院および室蘭市、
室蘭市医師会などが、室蘭市だけではなく二次医療圏(西胆振地域)全体の医療を俯瞰的に考え、
望ましい将来像として提示したものですが、当然ながら、関係者間での合意のみならず、
地域住民の理解・納得が大変重要であると考えています。三病院それぞれの機能・役割が明確に
示された今回の合意内容に対しては、市民の皆さんが住まれている地域や、どの病院に通院されているかなどによって、ご心配やご不安を持たれる方も多いかと思いますが、できるだけご不便のないよう、
より良い地域医療体制の構築をめざして進めてまいりますので、ご理解・ご協力を賜わりますようお願いいたします。

当院は、これまでも「質の高い真の急性期病院」をめざして、その診療体制を強化してきましたが、
今後も引き続き、高度急性期・急性期医療の中核病院として、責任をもって、
その役割を果たしていきたいと考えています。

2024 年 11 月 8 日

                     病院長  前田 征洋