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病院の取り組み
院内感染対策に対する取り組み
(最終更新日:2018/4/13)
Ⅰ.院内感染対策に関する基本的な考え方

 院内感染とは、病院において様々な疾患をもった患者さんが検査や治療・ケアを受ける状況下で元の疾患とは別にかかった感染症です。感染症は人の身体に常在する微生物が身体の中に入ってきても全てが問題となるわけではないですが、抵抗力や免疫力が低下している患者さんにとっては問題となってくることがあります。院内感染を未然に防止するとともに拡大防止のために感染症の発生時には速やかな原因の特定と制圧、終息が重要になります。院内感染対策は単に感染症対策だけではなく、病院内における患者さんと職員を守る医療安全対策とも深く関連しています。そのため全職員が院内感染防止対策を把握し、安全な医療の提供を行うために院内感染対策の取り組みを行っています。

Ⅱ.院内感染対策に関する取り組み事項

(1) 院内感染対策の組織に関する事項
 感染対策に関する院内全体の問題点を把握し、改善策を講じるなどの院内感染対策活動の 中心的役割をになうために病院長直轄の組織横断的な『院内感染対策委員会』を設置してい ます。
委員会は月1回以上、または必要時に随時開催します。
さらに実動部隊として『ICT(感染対策チーム)』を設置し、週1回以上の院内ラウンドを行い、抗菌薬適正使用に向けての活動や感染問題に迅速に対応しています。

(2) 院内感染対策に関する具体的な取り組み『ICT(感染対策チーム)について』
 ICT(感染対策チーム)とはインフェクションコントロールチーム(Infection Control Team)の略 称で、院内で起こる様々な感染症から患者・家族、職員、病院に関わる全ての人々の安全を 守るために活動を行う組織です。医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師の4職種を基本とした様々な職種が集まり、横断的に病院全体の感染対策活動に従事しています。1回/週以上の院内ラウンドや1回/月のICT会議で感染対策に関する報告や協議を行っています。

(主な活動内容)
1) 交差感染を防ぐ取り組みを実施しています
  交差感染とは、共有した物品や環境・医療従事者の手指などから微生物が伝播し感染する
  ことをいいます。交差感染を防ぐため、手指衛生の徹底、手袋・マスク・エプロン(ガウン)・
  ゴーグル等の着用を行います。

2) 週1回以上、病院内を巡回して感染対策遵守の確認と指導を行っています
   ICT(感染対策チーム)が各部署の感染対策担当者と現場で一緒に対応することで感染症の
   拡大や重症化防止に対する活動をしています。

3) 職員研修(年2回以上)を開催しています
   基本的な感染対策知識の伝達講習や流行している感染症について適宜研修を開催し、
   出席者の名簿とともに開催記録を残しています。

4) 職員へのワクチン接種を実施しています
   職員が感染源にならないように努めています。
   ・インフルエンザワクチン:毎年実施
   ・B型肝炎ウイルス、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎等のワクチン:入職時実施

5) 院内感染発生状況の報告と周知をしています
   耐性菌、市中感染症等の発生状況については、微生物検査室・感染管理担当者が収集、
  分析し感染対策委員会で報告しています。またICT会議においても報告し各職場へ情報伝達
  をしています。また感染情報レポートは院内LANを活用し全ての職員が閲覧できるようにして
  います。

6) 院内感染の早期発見に努めています
   院内感染早期発見のため、微生物検査室は病原体検出情報をモニタリングし異常を発見し
  た場合はICTが介入し対策を行います。またモニタリング結果は感染症情報レポートとして
  週1回まとめ発信し、かつ感染対策委員会に報告しています。

7) 各種サーベイランスの実施について
   耐性菌や院内監視菌病原体検出のサーベイランス、抗菌薬使用統計やアンチバイオグラム
  作成・活用など抗菌薬適正使用への活動を行っています。またカテーテル関連血流感染サー
  ベイランスや手術部位感染対策サーベイランスを行っています。

8) 患者への情報提供と説明に努めています
  患者等に対する当該指針の閲覧に関し、当院ホームページの病院感染対策項目の掲載と
  見直しを行っています。疾病の説明とともに、感染防止の意義および基本手技(手洗い、マス
  ク使用等)について 院内各所に掲示とともに説明を適宜行い、実施協力を求めています。

9) 地域医療施設との連携について
  感染防止対策加算Ⅰ施設として、地域医療施設と感染に関する合同カンファレンスを開催
  しています(4回/年)。
  また感染に関する相談や指導を行っています。その他加算Ⅰ施設との施設相互ラウンド評価
  を行い改善に向けた活動をしています。

10) 院内感染対策の推進について
  職員は自ら院内感染源とならないよう、定期健康診断を年1回以上受診し健康管理に留意
  しています。また感染症の流行状況等により、自身が罹患しないよう留意しています。
  院内感染防止のため、『院内感染対策マニュアル』を策定し職員は遵守するよう支援してい
  ます。
  マニュアルは年1回程度見直し、必要に応じて改訂しています。


感染対策委員会構成
            
委員長 呼吸器内科長(ICD取得) 田中 康正 医師
副委員長 循環器内科長 中村 裕一 医師
病院長 前田 征洋 医師
  外科・消化器外科科長(ICD取得) 東海林 安人 医師
  小児科長 斉藤 淳人 医師
泌尿器科主任医長 前鼻 健志 医師
研修医 研修医(輪番制)
看護部長 塚田 秀子 看護師
薬剤部長 近藤 覚也 薬剤師
病理・臨床検査室 技師長 塚本 健一 臨床検査技師
栄養科課長 下國 心 管理栄養士
リハビリテーション科 技師長 太田 徹 技師長
放射線・画像診断室 技師長 高野 正幹 技師長
  臨床工学科 技師長 深山 政朗 技師長
  事務長 山口 秀一
  薬剤部 関 美保子 薬剤師
病理・臨床検査室 小西 裕美子 臨床検査技師
幹事 感染管理看護師 平井 将啓 看護師

ICD(Infection control doctor)とは
 感染制御ドクターのことで一般的に感染症や感染制御、院内感染対策を専門に取り扱う医療
 従事者のことをさします。
 その役割として
   ・感染症専門医療の提供
   ・サーベイランス、疫学、細菌叢調査、院内感染防止などの実施
   ・感染症に対する教育、啓発
   ・アウトブレイク防止及び発生時の対応
 などが挙げられます。当院においても、感染対策委員会のリーダーとして医療関連感染防止へ
 の貢献は大きく、患者さんが安心して医療を受けられる環境がより一層向上するものと思われ
 ます。

感染管理認定看護師(Certified Nurse Infection Control:CNIC)とは
 日本看護協会の認定資格で、一定の研修を受けた後に看護協会認定審査に合格し、特定の
 分野(ここでは感染管理分野)において個人、家族および集団に対して水準の高い看護の
 実践・看護者への指導・看護者に対する相談の3つの役割を担っています。
 また、病院内で発生する感染症の監視と疫学的調査、感染症患者の確認や病院感染に関す
 る情報収集と教育、サーベイランスの実施など多岐にわたる役割を担い、患者さんが安心して
 医療を受けられる環境構築に努力しています。


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