消化器・腫瘍内科
当科紹介
当科は、消化器疾患診療のみならず、消化器・血液を主体とした悪性腫瘍(癌)の診断と治療に高い専門性を有し、臨床腫瘍内科の性格を有することが特徴です。
消化器系では、食道・胃・小腸・大腸などの消化管および肝臓・胆のう・膵臓などの実質臓器疾患の診断と治療を行っています。 消化管(胃腸系)では、内視鏡センターにおける上部・下部消化管内視鏡検査を中心に、2008年度は、計5,637件の内視鏡検査を実施しています。
特に、癌の診断に有用なNBI・AFI内視鏡、苦痛を軽減する細径(経鼻)内視鏡、小腸疾患診断に有用なダブルバルーン内視鏡、カプセル内視鏡などの最先端機器を他院に先がけ導入するなど、つねに先進的で質の高い検査を実施しています。
内視鏡的治療に関しては、 胃・大腸の早期癌に対するEMR(内視鏡的粘膜切除)や小野医師を中心としたESD(内視鏡的粘膜下層剥離)、あるいは消化管出血に対するAPC(アルゴンプラズマ凝固)を用いた内視鏡的止血などを数多く実施しています。
また、胃・十二指腸潰瘍に対するヘリコバクター・ピロリ除菌療法も多数実施しており、とくに胃癌予防を目的としたピロリ専門外来(保険診療外)を北大病院に次いで道内2施設目として開設、 2009年7月より診療を行っています。
小腸に関しては、札幌以南で小腸内視鏡(ダブルバルーン)検査を初めて導入した施設で、室蘭市内だけでなく、 道南地区などからも「小腸疾患」の検査依頼があります。さらに、平成20年2月には道内2施設目の「カプセル内視鏡」を導入し、
小腸疾患の診断能力が一段と向上しました。(両検査法が可能な施設としては道内初です。)
大腸についても、前田医師を中心に大腸癌の化学予防(札幌医大第四内科との共同研究)などの先進的医療も行っています。 また、炎症性腸疾患(IBD)においては、潰瘍性大腸炎に対する白血球除去療法(LCAP)、クローン病に対するインフリキシマブ療法などの最新治療を実施しています。
肝臓については、肝炎に対する最新のインターフェロンなどの抗ウイルス療法、さらに肝臓癌に対しては、TAE(肝動脈塞栓術)に加え、 経皮的局所療法(ラジオ波焼灼療法:RFA)など、放射線科のIVR(インターベンションラジオロジー)専門医(湯浅医師)と共同で、より質の高い治療を実施しています。
胆・膵系では、小野・櫻井・藤井医師を中心に胆管系結石の内視鏡的除去(EST,EPBDなど)や悪性腫瘍に伴う閉塞性黄疸に対するステント留置術(ERBD,EMS)などを数多く行っています。
画像診断に関しては、最新のCT(64列マルチスライス)およびMRI(1.5テスラ)装置、画像統合ファイリングシステム(RIS/PACS)を早期に導入、
また、画像診断を専門とする放射線科医も固定勤務しており、二重チェック体制による精度の高い診断を行っています。
当科の医師は、臨床腫瘍学についてもトレーニングを受けており、胃癌・大腸癌・膵臓癌などの消化器癌に対する化学療法や血液悪性疾患に対する化学療法も得意とする分野の一つであり、 最先端の分子標的薬剤などによる治療も先進的・専門的に実施しています。さらに、2008年10月には、外来化学療法センターを開設し、積極的に外来での化学療法を実施しています。
また、当科は3室の高レベル無菌室を保有しており、平成10年に胆振地区初の骨髄移植を実施するなど、悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・白血病などの血液悪性疾患に対しても札幌医大病院と連携しながら専門的に対応しています。また、血液疾患のみならず、各種固形癌に対しても末梢血幹細胞移植を併用した超大量化学療法も、これまで約40例実施しており、良好な成績をあげています。
副院長(消化器・腫瘍内科) 前田 征洋
当科関連の施設認定など
当科基本方針
消化器疾患および消化器・血液を主体とした悪性腫瘍に対する専門的診療を通じて地域医療に貢献する。
◆ 具体的重点目標
- 消化器癌の診断と治療に高い専門性をもつ。
- 内視鏡センターにおいて、最新の消化器内視鏡診断・治療を行う。
- 消化器・血液を主体とした悪性腫瘍に対する最新の標準的化学療法を実施する。
- 臨床腫瘍内科的な総合的がん診療を行う。
(2007/07/10制定、2007/12/20、2008/03/10、2009/04/01一部改定)